研究・開発職

自分が開発した診断薬によって、
病気の早期発見に
貢献できることが喜びです。

清水 隆平

体外診断薬

診断薬事業本部研究開発部試薬開発第2グループ第1チーム

清水 隆平

薬学研究科薬科学専攻修了
2013年入社

私の仕事

私は、体外診断薬の開発を担うグループの中で、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法)を原理とした“高感度試薬”の新規項目を開発するチームに所属しています。CLEIA法とは、磁性粒子と酵素それぞれに結合した2種類の抗体が、抗原と複合体形成後に洗浄工程を経て、最終的に酵素基質反応により発光した光を検知するシステム。微小な検体量で超高感度な測定が可能となります。
その中で私が担当したのは、血液腫瘍のマーカーであるIL-2Rを測定する試薬。入社4年目にして、発売することができました。この試薬は、当社が独自開発した全自動臨床検査システム「STACIA」で使用されるもので、IL-2Rを測定する競合他社の試薬と比較して、「幅広い測定範囲」「より少ない検体量」「血漿が測定可能」などの優位性を持っています。特に血漿を測定可能にするための技術は、特許出願することが決まりました。現在は海外展開に重点を置いた別項目の試薬を開発しており、海外の販売会社の方と英語で議論したり、情報収集のために海外の学会にも参加しています。

キャリアステップ

2013年
入社
2013年~2018年
研究開発部 試薬開発第2グループ第1チーム

仕事の面白さ

試薬の設計段階では、臨床検体とうまく反応しないことや、目標とする性能を満たせない場面があります。産みの苦しみはありますが、何が原因なのかをよく考えて仮説を立て、実験によって証明できたときは、楽しいと感じます。そして何よりも、自分が開発を手掛けた試験項目が臨床現場で採用され、性能の良い試薬だねと評価されると、がぜん意欲が高まります。
また、体外診断薬に関して当社の研究開発部では、設計前の事業性の領域から、上市した後の品質保証の領域まで非常に幅広い業務を担うことができます。試薬化に向けた抗体の選定や試薬設計などでは、大学時代に学んだ薬学の知識が活用でき、製造移管や薬事申請では、新たに工学技術や法律のことを学ぶ機会も多く、よい刺激を受けています。

リフレッシュ法

入社以降、ランニングを続けています。デスクワークが中心だった日は、夜に軽く走ることも。会社のランニングサークルにも所属しており、異なる部門や部署の仲間と楽しく汗を流しています。

メッセージ

大学時代の研究は、実験結果をもとに論文を投稿する、学会で発表するなどの学術的な部分がほとんどです。しかし、企業の研究は、自分が研究開発した製品が病院やクリニックで使用され、最終的には患者さんの治療方針に大きく関与するため、非常に実践的で責任が大きいと感じます。どちらの研究もやりがいがあると思いますが、医療に直接関わる仕事に就きたいと考えている人は、ぜひ当社にエントリーしてみてください。